サンローランの映画
暇なのでネットでイヴサンローランの伝記映画を3本観て、
にわかにサンローランに詳しくなった。
観ていて思ったのは、
ああいうパリのオートクチュールみたいな服は
ほんと、われら一般の日本人には無関係なものだな~ということ。
生まれてくる土壌がかけ離れていて、
どういう人が着るか、日本人なんてまったく想定外だと思った。
サンローランが共同経営者で恋人のピエールベルジェと一緒に住んでいた
美術品でいっぱいの部屋とか、
ああいう美しいものをこれでもか、これでもか、と蒐集していくエネルギーが
私なんぞには理解不能。
こってり収集物を並べた部屋に住み、
夜はパリの最先端の遊び場で遊ぶ、退廃というかゴージャスというか
もう遊ぶのにも体力がいりそうで観ていてまいった。
オートクチュールの服って、あのような生活のさなかにいる人々のための
ものですね、
なんか、
プレタポルテでデザイナーのエッセンスを薄めた服なんぞ着るより
ユニクロでも着ていたほうがいいか、、とか思ってしまった。
服だけじゃなく、
環境すべてがそろってこそ着こなせる服なんだろうな。
一つの映画の中でサンローランの愛犬が、覚せい剤か麻薬か、なんかの錠剤を
食べてしまって死んでしまうエピソードがあって
しかもサンローランが同じような犬を4匹続けて飼っていたというのも
語られていて
犬がずいぶん死ぬのねー、となんとなくいやだった。
動物ちゃんと飼えない人って嫌いです。
サンローランの伝記自体は面白いけど、人物はなんだか嫌いになってしまった。
ピエールベルジェ氏のほうが好感持てました。
3本の中でドキュメンタリー映画のが一番よかったかな、
先に脚色満載の伝記映画を二本みてからドキュメンタリーを見たので
サンローラン本人の映像を観ていると全部病んでる人に見えてしまいました。
フランス文化の重厚さを見せつける映画だったなー。