悪趣味な趣味
我ながら悪趣味だとは思うが、
連続殺人、大量虐殺、殉教死などなど、いやな死に方について詳細にかいた
記事や画像を見るのが趣味だ。
好きというより、嫌すぎて見る。
世の中にこんないやなことがあるのだ、
こんな危険な人物が、普通の人間の間にまぎれて生きているんだ、
と恐ろしい気持ちになり、
殺されていった人々はどんなにつらい時間ののちに
命を落としたのか、と想像してまたいやな気持になる。
最終的には
人生の最後まで、残忍な人々に遭遇したくないと心から思い、
死ぬにしても普通に死にたい、と願う。
というか
本当は死にたくない、と思う。
無理とはわかっているが、
今この世にいる人間はみんな死ぬし、これまでたくさんの人が死んできたし
どうしようもないのはわかっているけど。
死ぬのが嫌すぎて、悪趣味な記事を熟読してしまうのかもしれない。
もう数年で60歳になると思うと、信じられないようなせつないような気持ちだ。
時間がずいぶん過ぎてしまった、
残りはどのくらいあるんだろう?
猫とあとどのくらいいられるんだろう?
息子は私が死んだら一人ぼっちになってしまうのか?
なんて考えると悲しくて、昨夜はぜんぜん眠れなかった。
どうしようもないことがこの身にもふりかかる。
努力とかなんとかがんばってもしょうがない、
いつか死ぬという運命。
どこかにいつも死があって生きている。